今年2月、帝都を歩く様で紹介された千葉県柏市根戸にある陸軍高射砲第二連隊跡地にある謎の廃屋群がずっと気になっいて、自分もこの目で見てみたい!と思っていたものだから行ってしまいました。ネタを被せちゃってごめんなさい!

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JR常磐線を北柏駅で下車。駅は歩道橋が旧道と並走する水戸街道を越えた向こう側にあります。旧道を走る路線バスを待ちますが、しかしこの坂道とカーブ凄い見覚えがある、と思ったら以前訪れた秋水燃料庫跡(畑にブルボンのルーベラ突き刺したようなやつ)に向かう時、柏から乗ったバスで通った道でした。つまり同じバスでした。

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さてこちらが廃屋群です。ネットでは廃村と呼ばれていますが自分の中で「村」=「田舎」であり、柏市の住宅街が広がる中に姿を見せたここはむしろゴーストタウンと呼びたい。そう言ってまたゴーストタウンネタの弾数を増やそうとする。

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区画は柵で囲まれていますが、およそ12棟ほど、2つの区画で中央の通りは通り抜けられます。

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北東側の建物が木造でかなり古そうなのですが、どうも1970年前後の物の様です。もっと古い戦後建築のようにも見えますが、年代はウチの実家と同じぐらいでウチも木造平屋だから似たような感じ。

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隣の家屋はこんな感じ。外壁にモルタルを塗っただけで近代的に見えます。グリーンフェンスの網目から撮ると全体像写すのが難しい。このフェンスは2015年の時点で建てられたとか。

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この土地は元々陸軍高射砲第二連隊の第十四部隊将校集会所跡地に相当します。

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戦後しばらく建物が残っていましたが徐々に宅地開発が進み、昭和45年(1970年)前後にこれらの建物が建てられたと思われます。そして昭和54年(1979年)までちょうどこの位置に将校集会所の建物があったそうです。

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しかしこの一角は戦後ずっと国有地だったようで、建てられたのは公務員住宅だったと言う話があります。

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中央の通りから西側へ、奥の方まで続く木造平屋建て長屋。一説には大蔵省の宿舎と言う話と国立病院の看護師の宿舎と言う話もある。公務員住宅ならばどちらも正解かと思われるが、1980年代にはすでに人が住んでいなかったと言う話もある。

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また、この区域は地中の空洞を示す地中レーダー調査結果の図面がフェンスに複数張り出されていたそうです。将校集会所があった事から防空壕跡と言う説が濃厚ですが、特にその辺のことを詳しく調査する人も居ないでしょう。とにかく陥没の危険があると言う事。

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南側は路地を挟んで宅地化されています。陥没の危険があるから無住となったのか、ただ公務員住宅としての役目を終えたから無住となったのか、そこのところは定かではありませんが、恐らくは後者でしょう。

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ともあれ国有地と言う性質上、土地の売却が何十年も放ったらかしにされていたのでしょうか。ただ、公務員住宅にしては建物の統一性が見られないとの指摘の通り、確証はもてず謎だけが残ったままであります。

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ただ、地中レーダー調査があったためか、たまに草刈りされていた痕跡もあります。

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西側は新しい戸建て住宅が密接して建てられていますが、この西側にもかつては3棟の団地が建てられていたそうです。しかし2017年の時点で解体され戸建て住宅になったとか。

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さらに西側には4棟からなる市営根戸団地があります。ベランダに増設されてるのはユニットバスかシャワールーム。ただこの造りの物は風呂に入る際一度外気に触れるため、冬場なんかに心臓発作で倒れた人がいたと言う事例もあります。

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こちらの棟は建屋壁面からボイラーの排気口が突き出しているのを見るに、最初から風呂付きのようです。ちなみにこの団地は廃墟群が建てられたのと同じ頃の昭和43年(1968年)から47年にかけて建てられたそうです。それ以前ここには陸軍高射砲第二連隊の兵舎が建てられており、戦後は引揚者寮として使われていたとか。

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市営根戸団地と並行して右手、南側に同じく4棟並んでいるのは、柏市市営高野台改良住宅団地。こちらの方が先に建っており、竣工は昭和39年(1964年)から42にかけて。

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市営住宅から南東にある高野台児童公園に陸軍高射砲第二連隊の営門の門柱が移設保存されています。ここより西、現在の柏の葉公園辺りに陸軍柏飛行場が昭和13年開設され、同時にこの高射砲連隊も設営されました。北西側にある秋水燃料庫も柏飛行場の関連施設です。

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こちらも移設保存されている歩哨所。高射砲第二連隊に関しては帝都を歩くさんの記事にてとても細かく解説されています。

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更に南に歩くと、照空予習室及測遠機訓練所と言う建物があります。戦後外壁が白く塗り替えられて柏市西部消防署根戸分署として再利用されていました。側面の突起は陸軍施設時代のクレーンの支柱。

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もともと内部は吹き抜け構造で外階段にて屋上にあがり、測遠機で航空機との距離を測る訓練をしてたそうです。ちなみに昭和18年(1943年)、高射砲第二連隊が東京へ移転すると、東部歩兵第83部隊と東部工兵第14部隊が跡地を利用する事となったそうです。

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南端の畑の傍らに、陸軍の境界石が残っていました。