富津市

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千葉県富津市金谷(2)、金谷砲台のレジャーランド廃墟

鋸山から下山して昼食を摂った後、レンタルサイクルを借りて廃墟探索に向かいました。

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着いたのは砲台山と呼ばれる、鋸山の北西に位置する小高い山。林道から分岐する廃道を入って行きます。

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廃道脇の斜面には道に沿って溝が掘られています。この溝、いったい何の役目を果たしていたのかなどの詳細は不明。

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砲台山の名の通り、山頂には金谷砲台の遺構が残されています。

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房総半島や三浦半島によく見られる、首都防衛のための対艦砲台です。

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中央の丘は砲側庫で四方に通路と砲台跡が広がっています。

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砲台の跡は池か何かだったのでしょうか。金谷砲台は大正13年に竣工。一時は除籍されたものの太平洋戦争末期に復活。そのまま終戦まで存在しました。

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こちらは共用トイレの跡。戦後、廃墟となった砲台跡に昭和30〜40年代、砲台山ハイランドと言うレジャーランドが建設されました。しかし詳細は不明ですが寿命は短く、昭和40年代〜50年代には閉園されてしまったそうです。

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砲側庫の上に立つ小屋。鳥小屋と思われます。

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こちらはレストハウス。レジャーランドと言っても小動物が数種類飼育され、あとはバーベキュー場と花壇、簡単なアスレチック、展望台などがかる程度の施設だったようです。

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こちらは麓からのリフトの降り場。この廃墟のメインとも言える遺構です。

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展望台まで簡素なリフトを掛けると言うのは、確かに昭和の頃にはよく見掛けました。リフト自体がアトラクションのような感覚だったのを覚えています。

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リフトのモーター部分。当時入場料は無料で、リフト代だけで運営されていたそうです。

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敷地は広大だったようですが、藪に覆われたりしており隅々までは回れませんでした。いや、正直ちょっとビビってました。

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古タイヤの遊具らしき物。廃墟探索はここまでにしときます。

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せっかく自転車借りたんで、海沿いを少し走りました。写真は竹岡方面に少し走ったところにある造船所跡。

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こちらは戦争遺跡と思われる穴。倉庫か、あるいは震洋などの格納庫だった可能性も。

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金谷に戻って来ました。こちらは内房フラワーハウスの跡。1970年代に開業と思われますが、2009年に閉業。フェリー埠頭と鋸山ロープウェイの間の国道沿いにあり、多くの観光客が行き交う中に晒されています。

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こちらの宿泊施設、金谷ステーションさんでママチャリを借りました。カフェも併設されており、日帰り入浴もできる温泉宿です。

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泉質は塩化物泉で24度の源泉を加温したもの。柔らかい肌触りで芯から温まります。最後に登山(下山)とママチャリサイクリングの疲れを癒せました。

千葉県富津市金谷(1)、鋸山石切り場跡

結構ガチな観光地で、近頃ではインスタやメディアでも取り上げられている鋸山に行って来ました。

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浜金谷と言えばかつての川崎〜木更津フェリーに並ぶ、久里浜〜浜金谷フェリーで有名ですが、駅舎は田舎の木造駅舎です。一応有人駅で特急も停車します。

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久里浜〜浜金谷フェリーは健在。40分で結ばれているので、時間帯によっては渋滞が懸念されるアクアラインよりも便利な場合があります。

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鋸山まではロープウェイで行きます。登山する方も多いですが、撮影が目的なので楽します。祝日でしたが駐車場は満杯で行列も出来ていたので、廃止の心配はありません。ちなみに京成グループ。片道500円で往復950円ですが、懐かしい硬券キップが発行されます。

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頂上に登れば金谷の街が一望できます。浦賀水道の向こうは横須賀の街かな?

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山頂は日本寺。拝観料として700円取られます。この日本寺の敷地を通らないと石切り場には行けません。合計1200円払っても登山はしたくない。とは言え磨崖仏の百尺観音は見事な迫力。仏像系にも興味がある方は羅漢像なども有りますので。

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切り通しの高さも半端なく、迫力満点です。

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近年、鋸山をメジャーにしたのはこの地獄覗き。飛び出す形の岩から下を覗き込むスリルがウケているようです。

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いよいよ石切り場跡のエリア。ラピュタの壁と言われています。はい、9月に訪れた猿島もそうですが、ラピュタと言えば人が来ます。重要な事です。

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ラピュタの壁の下まで来ました。切り出した石材を搬出する切り通し。

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付近には当時のものと思われる遺構がたくさん残っています。

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石切り場の歴史は古く、安政年間(幕末)に伊豆石を切り出していた職人たちが渡って来て始まったとか。

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石切り場を望むコースは山頂付近の切り出された絶壁の下を進みます。写真右上に見えるのが地獄覗き。

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この山頂付近から切り出していたのは慶応年間に入ってから。山頂に近ければ近いほど上質な石材が産出されたそうです。

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昭和33年頃より索道が設けられ、ケーブルで石材が搬出されて行ったそうです。それまでは人の手によって山から下ろして行ったとか。

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その索道の機械が雨晒しで残されていました。観光地と言うよりも廃墟感が強い。

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こちらは石を切るチェーン鋸のような物と思われます。

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こちらはトヨタの重機。いつ頃まで動いていたのでしょうか、オブジェのように打ち捨てられています。

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こちらの石切り場はとても複雑に掘られています。良質な石材を求めて奥へ進んだり横へ進んだりして、逆階段状にオーバーハングしています。

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足元を見ると奥へ深く掘られており、水が溜まっています。

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ここにも水が溜まっている、と思ったら鯉が!www

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すでに崩落しかけているところも。登山道は頂上付近の石切り場を一通り巡り、そのまま鋸山の山頂へのルートとなります。私は行きませんが。

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ロープウェイへ戻らずにそのまま下山ルートに向かうと、かつて石材を搬出していた車力道に出ます。

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ロープウェイの山頂駅に展示されていたイラストを見ての通り、索道が掛けられる以前はネコと呼ばれる荷車で坂を降っていました。

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所々にその車力道が残されています。石畳に轍が出来ていますが、無茶な話です。

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急な箇所は樋と言う滑り台のような物で降し、緩やかな箇所は荷車に積みブレーキを掛けながら下る。しかもその役目を女性が担っていたと言うから驚きです。

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麓まで降りて来ました。こちらは索道の終点の遺構。

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街を歩くと房州石をあちらこちらで見かける事ができます。この石材は建材として首都圏の埠頭や橋など公共事業にも用いられていましたが、昭和に入ってコンクリートにその役目を取って代わられ衰退していきました。

千葉県富津市、岩谷観音堂

 JR内房線、上総湊という小さな駅に降りました。夏は海水浴客で賑わう駅ですが、夏休みシーズンも過ぎて駅前はひっそりとしています。

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 駅前には天羽日東バスのバスターミナルがあります。このバス乗り場が実に渋い。

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 町の鎮守、神明神社ではお祭りの準備が真っ盛り。

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 漁業で栄えた町らしく、通りには大漁旗がたくさん掲げられていました。お祭りの当日に来たかった。

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 古い建築物もたくさん残っています。町は特に寂れた雰囲気もなく、お祭りの準備のせいか活気に溢れています。

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 ここ天羽町が1971年に富津町、大佐和町と合併され、その時に建てられたら富津市役所旧庁舎跡。小さな漁村とばかり思ってましたが、ここはかつて富津市の中心だったようです。しかし1992年、お隣の大貫駅近くに新市庁舎が建って以来、ここは富津市天羽行政センターとして使われていました。しかしその行政センターも現在は移転。この立派なコンクリート建造物は廃墟と化しています。

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 町を流れる湊川を遡った辺りに岩谷観音堂という史跡があります。

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 しかし見てビックリ。なんという急でしかも荒れ放題な石段!

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 崖を登るようにして行くと、石段は途中から無くなり、斜面を迂回するように登って行きます。想像ですが、お堂の正面が即石段だったため、人が通れるスペースを確保するため盛り土したのではないだろうか。
 しかしお堂まで登りきって右手に行ってみると……。

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 ……!!
 ちゃんとした道が有るじゃありませんか!

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 この斜面際の階段が正式な登り口のようです。写真は帰り際に撮ったもの。それにしても分かり辛っ!

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 幾つも空いている横穴に入ると、たくさんの磨崖仏が掘られています。

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 中にはテーブルと椅子が置かれている横穴も。ここで寛げって言われても……。

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 ここの磨崖仏は奈良時代、行基によって一夜にして彫られたとされています。しかし長い年月を経て磨崖仏は風化により摩耗し寺は荒れ放題だったようです。そこで平成23年、地元民達の間で100万円を投じお堂の改修や手摺りの整備などがされたそうです。

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 お堂の裏はコの字にトンネルが廻り込んでおり、その壁面にも多くの磨崖仏が彫られています。写真はお堂の右手奥の入り口。

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 こちらは左手奥の入り口。トンネル手前には第一窟があり壁面には阿弥陀如来座像を中心に観音菩薩、勢至菩薩が彫られており、その手前が堂で塞がれている形。年2回の御開帳の時だけ拝めるとか。

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 お堂左手にはトンネル状の階段があります。非常に複雑な構造。

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 途中階段が分岐し、別の横穴にも行けます。

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 階段奥の横穴。かなり風化が激しいです。

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 上から階段を見下ろすとこんな感じ。

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 横穴は全部で第13窟まであるそうで、つまり藪に覆われて入るのが困難な場所もあるということです。
 この岩谷観音は幾つかのブログなどで紹介されているのみで、富津市のサイトでは一切紹介されていません。文化財指定の動きもあるようですが、基本的には史跡として扱われておらず、地元の方々によってのみ大切にされています。歴史も古く由緒もある貴重な歴史遺産なので、これからも大切に残していかれる事を望むばかりです。
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