文京区

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文京区小石川、下町の昭和建築物群

 本郷から坂を下りて、今度は都営三田線春日駅付近を散歩します。

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 高台の下、いわゆる庶民の住む下町は関東大震災と東京大空襲、二度に渡って焼け野原となりました。狭い路地を入れば戦後建築と思われる木造建築がそこ此処に残っています。

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 路地を迷いながら歩いていると、いきなり井戸なんか見つけて嬉しくなります。防火用水と書かれていたので、生活用水としては既に使われていないのでしょう。

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 前回の本郷の記事より樋口一葉繋がりの流れで、終焉の地の石碑を見つけたりしました。現在は巨大なマンションとなっています。

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 小石川の流れていた谷底は現在の千川通り。協定上高い建物が建てられない高台と違って、中高層マンションが多く建てられています。そんな中、商店街を形成していた長屋のような一角も残っています。

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 本郷の木造建築とは明らかに違って、バラックに近い木造建築。まさに山手と下町と言った感じ。

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 千川通りは別名共同印刷通りとも呼ばれていますが、この共同印刷の建物もかなり古く、写真の一号館は昭和10年造。

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 こちらの九号館は昭和8年造。この建物の外壁に等間隔で設置された共同印刷の蛍光灯看板がカッコいいのです。またこの近辺には共同印刷の下請けの印刷工場が多くあります。多いと言っても近年ではネットの普及に伴い印刷業界そのものが衰退しているため、潰れてしまった工場も多いようです。

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 共同印刷から東へ少し入れば広大な小石川植物園となります。その脇で、何やら団地のような建物が解体されようとしています。ここは恐らく小石川植物園の敷地に入り込んでいるので、植物園を管轄する関係の宿舎か何かでしょうか。

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 印刷工場で働く労働者などが集まっているのか、やはり高台の上の本郷とは明らかに街の雰囲気が庶民的なそれへと変わっています。

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 春日駅近くは商店街として賑わっております。すっかりビルだらけとなってしまった商店街ですが、昔の看板建築のままな店も数軒残っています。

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 さらに下って行けば丸の内線後楽園駅。起伏の多い地域なので、地下鉄が地上に出てしまう区間も多くあります。

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 後楽園駅北口にある礫川公園。その公園内の植え込みを入って行くと、旧日本帝国陸軍東京砲兵工廠の試射試験場という地下施設跡がひっそりと佇んでいます。

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 こちらの物件、以前帝都を歩くさんで紹介されていた記事を読み、去年の夏頃通りすがりにスマホで写真を撮っていました。こういう、誰にも知られていないディープな物件、大好きです。

文京区本郷、高台の木造建築物群

 文京区本郷は高台にあるため関東大震災や東京大空襲による火災の火の手が及ばず、多くの木造建築物が残っています。今回は地下鉄南北線東大前から西片、本郷と散歩して行きました。

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 東大前駅から地上に出てみると、さっそくモザイクタイル貼りの円柱が出迎えてくれました。

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 一歩路地を入れば高台ゆえの高級住宅街。木造建築物とは言えかなり凝った意匠で造られています。

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 庭付き、蔵付きの日本家屋は震災や戦乱を生き延びてきた旧家と言ったところでしょうか。

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 同時にこのあたりは東大も近いため、下宿屋も多く存在しました。

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 かなり古い長屋造りが、二棟並んで残っていました。

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 こちらは商家のようですが、何の商いをしていたのかは不明。

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 明治から下宿屋として存在し、昭和から旅館業に切り替えたという、鳳明館、森川別館。安く泊まれるという事で外国人観光客に人気だとか。この鳳鳴館の向かいに、かつて明治建築の下宿屋本郷館が建っていましたが、つい最近新しく建て替えられてしまいました。実に残念。

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 鳳明館の斜向かいには大正4年造の求道館が建っています。こちらは関東大震災の際に内部が崩落し、再建する費用もままならないためおよそ50年もの間廃墟だったところ、平成に入り都の有形文化財に指定されたため公的資金によって再建されたそうです。またこの求道館という宗教法人は、明治末期浄土真宗の僧侶が立ち上げた宗教で、教会のような建物の中には阿弥陀様が祀られているとか。実に興味深いです。

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 こちらは春日駅近くに建つ鳳明館本館。

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 隣には鳳明館合町別館も建っており、共に有形文化財に指定されています。このような住宅街の中にひっそりと建っている老舗旅館て、泊まる人がいるのかずっと疑問に思っていました。しかしどうやら大学関係者の団体などが利用しているようで、つまり紹介やコネクションがあるため生き残っているのではないかと見られます。

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 本館の斜向かいには鳳明館寮という木造建築物が建っています。詳細は不明ですが、鳳明館に住み込みで働く人が住んでいるのか、本来の下宿屋業として残っている建物なのか。

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 こちらは樋口一葉ゆかりの地として保存されている有形文化財、伊勢屋質店跡です。樋口一葉が生活苦だった頃、よく駆け込んでいた質屋さんだとか。たまたま内部が公開されていたので見学させていただきましたが、明治建築がそのままほぼ手付かずの状態で保存されており、非常に見応えがありました。撮影禁止だったのが残念ですが、何が凄いって天井に張り巡らされたガイシと電線。これは今時ここでしか見れないんじゃないでしょうか。一見の価値ありです。

文京区駒込~北区西ヶ原、連続する商店街

 京浜東北線と山手線と埼京線に囲まれた丘陵地帯。滝野川渓谷の周辺になりますが、この起伏に富んだ一帯には、高級住宅街、下町、寺町などが混在しております。また飛鳥山公園の他、旧・古川庭園、山手線を挟んで六義園などの自然も豊か。しかしながら戦前は軍事工場などもあり、複雑な歴史があります。

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 かなり古い造りの銭湯。このような建築物も減りつつあります。

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 駒込駅南口の西側にはアザレア通り商店会。東側には駒込銀座商店街が伸び、霜降橋交差点から先は霜降銀座商店街。途中から染井銀座商店街に変わり、その向こうは西ヶ原銀座商店街が都電の滝野川まで続く。滝野川にも商店街が有ったような気がします。どこまでも商店街が続いている。

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 霜降商店街のマスコットキャラ『しいちゃん』平仮名の『し』をキャラにした大胆さ。

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 北区と豊島区の境界あたりの、ちょっとした下町。本郷通りや明治通りなどの幹線道路とは関係なく、狭い道が区画整理されていない住宅街を貫いている。これは現在暗渠となっている愛染川(谷田川)の川沿いを辿っているからだそうです。 (2014、11/30改定)
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