横須賀市の南、以前訪れた観音崎砲台跡の近くにある走水砲台跡と川間ドック、千代ヶ崎砲台跡に行ってまいりました。
JR横須賀駅より観音崎行きのバスに乗って行きます。横須賀の海上自衛隊基地には輸送艇くにさきが停泊中でした。
観音崎の手前、西側の入江は走水漁港。乗り合いの釣り船宿が多く、釣り師たちで賑わっています。
走水砲台跡は漁港の横須賀寄り、西側の小高い岬に造られています。当時の階段が急過ぎるため、坂道を迂回して登ります。
砲台は全部で四基。右翼側(海に向かって右)より第一から第四まで並んでいます。こちらは第一砲座。
こちらが当初設置されていた27cm 加農(カノン)砲です。
第一砲座と第二砲座の間には地下火薬庫があります。この走水砲台は明治18年(1886年)、陸軍によって建造されました。時に明治政府が内閣制度を創設し、伊藤弘文が初代首相に選ばれた年です。
火薬庫の中は煉瓦壁に除湿のための漆喰が塗られています。この火薬庫の左右に縦穴があり、第一、第二、それぞれの砲台へと砲弾と火薬が吊り上げられていきます。これよりちょっと歴史のおさらいをして行きます。
火薬庫の上には司令官が指揮する台があります。東京湾の要塞化は幕末の文化7年(1810年)、会津藩が相州側の江戸湾警備を命ぜられた辺りから始まります。会津藩の駐屯は10年ほどで終了し、文政4年(1821年)からは浦賀奉行所の管理となります。
こちらが右翼側から二番目の第二砲座。会津藩はまず観音崎、久里浜、城ヶ島に砲台と陣屋を築きました。この時代の砲台は対外国船と言うより薩長を警戒していたのかもしれません。
右翼側の第一第二砲座と、左翼側の第三第四砲座の間には、兵士の詰所があります。嘉永6年(1853年)ペリー来航。これを契機に品川台場が建設され、以降東京湾の要塞化は加速して行きます。
こちらが詰所内部。地下になるので当然薄暗いです。ペリー来航から14年後の慶応3年(1968年)、明治新政府の樹立により東京湾要塞は明治新政府による管轄となりました。
鉄筋が残っている何かの台座。こちらも遺構になるので、ちゃんと残されています。東に隣接する観音崎砲台は、明治13年から20年代にかけ、江戸末期の台場跡に新たに砲台基地を随時建設。ちょうどこの走水砲台と同時期になります。ちなみに横須賀沖の猿島砲台は前年の明治17年竣工。
こちらは第三砲座。周辺の窪みは砲弾置き場です。走水砲台はその後関東大震災の被害を受け復旧工事を受けたものの昭和9年除籍。しかしその後横須賀陸軍重砲兵学校の演習用として9cm速射加農砲４門が移設され、終戦時まで残っていたそうです。
第三砲座と第四砲座の間にある火薬庫。こちらは閉まっていました。
最後に第四砲座。最近まで走水砲台跡は非公開でしたが、現在条件付きで公開されています。土・日・祝 はガイドなしで自由に見学可能ですが平日はガイドを予約する必要があります。
一旦浦賀へ。浦賀ドックも一度見学したいのですが、定員予約制で第二第四日曜日しか見学出来ません。こちらは浦賀ドックに水を供給するための水道トンネル。明治33年建造。
浦賀ドックの南にある川間ドック。こちらは当時、東京石川島造船所の取締役会長だった渋沢栄一氏によって、明治31年(1898年)に完成した煉瓦積みドライドックです。
川間ドックは現在マリーナの敷地内となっております。浦賀ドック(明治32年建造)は海水を抜いた状態で保存されているので底部まで見ることができますが、こちらは水面上の部分のみが遠目に見えるのみとなっております。
次回、千代ヶ崎砲台に続きます。
JR横須賀駅より観音崎行きのバスに乗って行きます。横須賀の海上自衛隊基地には輸送艇くにさきが停泊中でした。
観音崎の手前、西側の入江は走水漁港。乗り合いの釣り船宿が多く、釣り師たちで賑わっています。
走水砲台跡は漁港の横須賀寄り、西側の小高い岬に造られています。当時の階段が急過ぎるため、坂道を迂回して登ります。
砲台は全部で四基。右翼側(海に向かって右)より第一から第四まで並んでいます。こちらは第一砲座。
こちらが当初設置されていた27cm 加農(カノン)砲です。
第一砲座と第二砲座の間には地下火薬庫があります。この走水砲台は明治18年(1886年)、陸軍によって建造されました。時に明治政府が内閣制度を創設し、伊藤弘文が初代首相に選ばれた年です。
火薬庫の中は煉瓦壁に除湿のための漆喰が塗られています。この火薬庫の左右に縦穴があり、第一、第二、それぞれの砲台へと砲弾と火薬が吊り上げられていきます。これよりちょっと歴史のおさらいをして行きます。
火薬庫の上には司令官が指揮する台があります。東京湾の要塞化は幕末の文化7年(1810年)、会津藩が相州側の江戸湾警備を命ぜられた辺りから始まります。会津藩の駐屯は10年ほどで終了し、文政4年(1821年)からは浦賀奉行所の管理となります。
こちらが右翼側から二番目の第二砲座。会津藩はまず観音崎、久里浜、城ヶ島に砲台と陣屋を築きました。この時代の砲台は対外国船と言うより薩長を警戒していたのかもしれません。
右翼側の第一第二砲座と、左翼側の第三第四砲座の間には、兵士の詰所があります。嘉永6年(1853年)ペリー来航。これを契機に品川台場が建設され、以降東京湾の要塞化は加速して行きます。
こちらが詰所内部。地下になるので当然薄暗いです。ペリー来航から14年後の慶応3年(1968年)、明治新政府の樹立により東京湾要塞は明治新政府による管轄となりました。
鉄筋が残っている何かの台座。こちらも遺構になるので、ちゃんと残されています。東に隣接する観音崎砲台は、明治13年から20年代にかけ、江戸末期の台場跡に新たに砲台基地を随時建設。ちょうどこの走水砲台と同時期になります。ちなみに横須賀沖の猿島砲台は前年の明治17年竣工。
こちらは第三砲座。周辺の窪みは砲弾置き場です。走水砲台はその後関東大震災の被害を受け復旧工事を受けたものの昭和9年除籍。しかしその後横須賀陸軍重砲兵学校の演習用として9cm速射加農砲４門が移設され、終戦時まで残っていたそうです。
第三砲座と第四砲座の間にある火薬庫。こちらは閉まっていました。
最後に第四砲座。最近まで走水砲台跡は非公開でしたが、現在条件付きで公開されています。土・日・祝 はガイドなしで自由に見学可能ですが平日はガイドを予約する必要があります。
一旦浦賀へ。浦賀ドックも一度見学したいのですが、定員予約制で第二第四日曜日しか見学出来ません。こちらは浦賀ドックに水を供給するための水道トンネル。明治33年建造。
浦賀ドックの南にある川間ドック。こちらは当時、東京石川島造船所の取締役会長だった渋沢栄一氏によって、明治31年(1898年)に完成した煉瓦積みドライドックです。
川間ドックは現在マリーナの敷地内となっております。浦賀ドック(明治32年建造)は海水を抜いた状態で保存されているので底部まで見ることができますが、こちらは水面上の部分のみが遠目に見えるのみとなっております。
次回、千代ヶ崎砲台に続きます。
昔はそんなことはなく、軍の善悪はともかく兵器や戦闘機はメカとしてカッコいいと思ってもいい風潮でしたよね。
松本零士氏が2/13に亡くなったことが昨日発表されましたが、氏の作品こそメカのカッコ良さを前面に描いてますよね。そう言えば最近は、リメイクでない完全新作の大人向けメカアニメって聞かないし、少し前に言われた草食世代はもうそのようなアニメに興味持たないのかな？
代わって今世紀に入って台頭したアニメは、いわゆる女の子の登場する『萌えアニメ』で、舞台も些細な日常と松本氏の世界観にくらべると、小っちゃ！ 似たり寄ったりの萌えアニメが、舞台となる土地をコロコロ替えて（その舞台をそれぞれ聖地として売るため？）、大量に増殖してたのがちょっと前まででしょう。その流れを減速させたのが京アニ放火ですが、古いアニメファンは被害者こそ気の毒と言うものの、萌えアニメの縮小はむしろ歓迎だと指摘していました。