那古宿から正木地区の田園地帯を抜けて山沿い、谷の奥にある正木温泉に行って来ました。

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 農道を奥まで歩いて行くと、農場の廃墟があります。

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 こちらは5年ほど前まで使われていた牛舎の跡だそうです。何でも二代続いたものの二代目が亡くなられて廃業されたとか。(情報提供6Frogs様)

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 細い生活道を山あいへと入って行ったところに、正木温泉はありました。

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 どう見てもただの農家です。右側の小屋では老夫婦がテレビを見ています。母屋と小屋の間がお風呂の入り口。耳が遠くなられているのか大音量のテレビに負けないくらいの大声で声を掛け、入り口右脇の料金箱に650円を入れる。

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 母屋の前では猫が点々と寛いでいます。

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 腰が90度に曲がったお婆ちゃんが奥の離れにあるお風呂まで案内してくれます。

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 手作り感溢れる離れ、と言うか小屋。この鄙び感は今まで入って来た温泉の中でもMAXかも知れません。外壁には断熱材代わりに発泡スチロールがはめ込まれていました。

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 お湯は含硫黄 - ナトリウム - 炭酸水素塩泉。赤黒いお湯は近くの源泉から運んで来た冷鉱泉の汲み置き。鮮度は勿論期待出来ませんが泉質は素晴らしいです。お湯の入れ替えは2〜3日に1回。シャワーでしっかり洗ってお湯をなるべく汚さないように入ります。ともあれ、農家のお風呂を借りているような感覚。強烈にまで印象に残る温泉でした。