熱海はとてもじゃないけど一日では周り切れません。というわけで再訪です。最近は掲載する写真の点数を絞らず増やすようにしているので、記事の数も多くなってしまいます。

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 山の上の熱海駅から海沿いの市街地へ、何気なく坂を下りてゆく途中にも、実は凄まじく古いビルなどが多く残っています。

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 山沿いを通り来宮へと抜ける道に入るところに建っているビル。かなり年季が入っています。

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 建設の困難な傾斜地に4〜5階建の雑居ビルが軒を連ねています。しかも土地を有効に活用しようと道路のカーブに合わせてビルも弧を描いています。現代でもそうかも知れませんが、当時の建築技術ではさぞかしお金も技術も必要とされたのではないでしょうか。昭和40年代辺りでしょうか、それだけ最盛期の熱海は凄かったのだと想像が出来ます。

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 海沿いの市街地、銀座通り商店街で見つけたミカンの自販機。夏場は何を売ってるのか気になる。

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 熱海は比較的建設の新陳代謝が良く、廃墟化する前に解体する事が多いようです。上の写真は市街地のド真ん中、渚町に残る廃ビル。

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 市街地を抜けて南端、熱海城の下まで行くと、崩壊している廃墟があります。いつ閉館となったのか不明ですが、熱海海浜ホテルと書かれた看板が確認出来るこの物件、相当な年月の間放置されていたのでしょう。

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 凄まじいのがこの崩落っぷり。足場が組んであるので一度は解体しようとしたのでしょうか、しかし足場は錆びメッシュシートは風雨に曝され所々剥がれ落ち、崩れ落ちたベランダのガラを辛うじて支えているのみ。歩道の上の落下防止の仮設材(通称アサガオ)があるものの、熱海市の土木課が通行止めにして警備員も二人常駐させている様子。ホテル、地権者、不動産業者、解体業者、ことごとく逃げてんじゃないかと。

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 更に奥へ進むと、一階がお土産屋さんで二階から上が集合住宅、だった廃墟があります。

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 ここは熱海市街地の南端で行き止まりとなっており、初島や大島へ向かう船の埠頭と、熱海秘宝館や熱海城へ昇るロープウェイ乗り場しかありません。秘宝館はいつ無くなるとも知れないので行ってみたいのですが、行ったら行ったで面白くて半日は潰してしまいそうなので、今回はパスです。

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 埠頭に出て振り返ると熱海の市街地が一望できます。昭和の時代はよく百万ドルの夜景なんて言われてましたが、今ではその多くがリゾートマンションに埋め尽くされ、夜は真っ暗になるとか。

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