熱海駅は現在、駅舎及び駅前ロータリーの再開発を官民共同で進めています。

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 今では上野東京ラインも開通したので、赤羽から快速アクティー一本で行けてしまいます。楽楽。

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 駅前から続くアーケードも賑わっており、順調に活気を取り戻しつつあることが伺えます。

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 しかし、以前訪れてから4年近く経っていると思いますが、路地に入ると潰れて廃墟化したパチンコ屋がそのままの形で放置されていました。

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 県道側に出たところにあるボウリング場跡の廃ビルもそのまま。にしてはその奥では大型マンションが建設中。

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 開けた所から来宮駅の下の街並みを眺めてみます。三本の川が平行して流れて作った谷に、一戸建て住宅や企業の福利厚生施設、リゾートマンションなんかが密集しています。

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 坂が急過ぎるところと、斜面に建物を無理やり建てた感じが凄まじいです。

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 それでいて古い建物だらけ。

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 桜川の川沿いに至っては、土地が狭すぎて逆三角形に見えます。

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 なんでそこまでしてここに家を建てたか。しかし箱根の山奥で育った私にとっては、ただただ懐かしい雰囲気です。特に真っ平らな関東平野で暮らしていると、日本の大部分がこのような狭い平地を活用していると言う事すら、いつしか忘れてしまう。

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 五分も歩けば海沿いの僅かな平地へと出ます。こちらは日本家屋に円筒型のメルヘンチックな部屋が増築されたお家。

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 熱海には地元の方が利用する共同浴場が幾つか存在します。ただ熱海は他の温泉街と違って、いわゆる温泉好きの人たちがあまり訪れません。そのため共同浴場に外来者が訪れる事も少なく、特に地元専用とする必要も無いのか、入浴料を払えば入れるよう解放してくれています。なんとも有り難い事ですが、もちろん市民税も町会費も払っていない我々外来者は、しっかり入浴料を払わなければなりません。
 駅から坂を下った市街地、その外れの和田川沿い、住宅地の中にある山田さんちの山田湯。そう、普通の民家なのです。

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 路地を下り駐車場の横を入って行くと、男湯女湯の文字が。

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 右を向けば洗濯物の奥に山田さんちの玄関があります。もう完全に人んちの庭先です。なんか入っちゃいけない所に来たような気がしてソワソワしていると、何か視線のような物を感じました。よく見ると……。

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 山田さん!?

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 簡易的な番台までしっかりとあり、中に入れば銭湯のような造り。声を掛けると奥の居間の方から愛想のいいおばちゃんが出て来たので入浴料を払います。脱衣場も広々としており、民家というより民家に銭湯が併設されているような感じ。

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 浴槽も広いです。お湯はカルシウム・ナトリウム・塩化物・硫酸塩温泉。午後は三時半からで一番風呂。温度はさほど熱くなく、丁度いい湯加減です。湯船に浸かれば黒い綿状の湯花がたくさん漂っており、予想以上に素晴らしいお湯でした。適温の源泉が常に掛け流されており、思わずゆっくり落ち着いて長湯してしまいます。
 この山田湯は無くなる事なくずっとあるので、次に熱海に訪れた際は、また立ち寄ってみたいと思いました。
 営業時間は8:00~11:00、15:30~21:00。定休日は不定休で、脱衣場に今月の休みが三日ほど掲示されていました。

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