茅野からバスでおよそ五十分。県道191号線、湯みち街道を行き止まりまで行った山奥に、奥蓼科温泉郷、渋御殿湯があります。

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 なんとバスが1日三本! 内一本は土曜休日運転。八ヶ岳の登山口もあり、まさに秘湯といった感じです。いや、むしろ山小屋が近いかもしれません。

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 宿は現在一軒のみ。秋になればカモシカも姿を現すという標高1880メートルの高地。真夏でも朝晩は寒いくらいです。

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 裏手には廃業した旧・渋の湯観光ホテルの廃墟があります。

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 この渋御殿湯さんは六畳間のみの安い東館(上流側)と、八~十畳間の西館(下流側)とに別れています。二食付き一万超えの西館に対し九千円弱の東館の方が安いのですが、共同トイレが汲み取り式でドコモの電波も圏外なので、西館をお薦めします。

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 お風呂は東館の端と西館の端にそれぞれあり、日帰り入浴は西館のお風呂のみ。しかし私の尊敬する温泉ブログにおいて東館のお風呂の方が断然良いと評価されていたので、あえて西館の方には入りませんでした。ただ、洗い場やシャワーが完備されているのは西館のみ。早い話、東館は全てに於いて古いのです。

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 浴槽は奥から26度の冷泉掛け流し、中央が31度の足元自噴の冷泉。手前は43度に加温され冷めないように蓋がされている浴槽。

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 26度の冷泉はほぼ水風呂の冷たさ。御殿湯源泉の湯口には何故か小さな羽虫が湧いているので、虫が苦手な方にはお薦め出来ません。そして中央の渋長寿湯源泉の浴槽は底が木の板になっており、板の隙間からボコボコと泡が湧き出ております。

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 写真では判り辛いかも知れませんが天然のジャグジーで、素晴らしいの一言に尽きます。ただ、女湯は底がコンクリートで足元自噴にはなってないそうな。31度は温いというよりやや冷たいといった感じですが、加温された浴場と交互に入ればサウナのような気持ち良さ。
 残念なのは入浴は夜10時までという点。10時になるとオーナーのバスタイムとなります。熱いお湯と冷たい冷泉なので、万が一の事故などを心配されているのかも知れませんね。

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 食事は質素なものですので、色々な面で贅沢さを求める方にはお薦め出来ません。しかし、登山目的の方や純粋に良い温泉に入る事を目的とされる方には、一度は泊まりに行ってみるべきと言わせて頂きたく思います。

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