伊香保は名物の石段周辺と、石段に向かって左手一帯、石段の下を走る国道から更に左下側の三つの温泉街から成ります。

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 上の写真は石段左手中腹にあるバスターミナル。ターミナルと言っても建物などは一切ありません。

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 ターミナルから石段に向かう途中、広大な空き地が広がります。かつて巨大ホテルが建っていた跡地なのかも知れません。

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 空き地を抜けるとまず目に付くのが『旧・松屋』の廃墟。2004年話題となった水道水沸かして温泉と表記していた偽装事件で発覚した、7軒の内の1軒です。金泉と呼ばれる石段の地下を流れる昔ながらの本線が酸化した鉄分のために茶色なのに対して、近年掘削された源泉は銀泉と呼ばれ無色透明の特徴を感じにくいお湯だったため、このような生活用井戸水を沸かして温泉と表記するような事件が発生したのかと思われます。確かにミネラル豊富な天然水ですが、温泉じゃない。

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 松屋の脇を石段に向かって登って行きます。この辺りは観光客や家族連れで賑わう石段街に対して裏の伊香保といった雰囲気。

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 気になる路地がたくさんあります。

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 路地を入れば潰れたスナックや廃墟などが。

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 生活臭漂う路地もありますが、廃墟化したバラックだったり。

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 こちらは和風スナックの跡ですが、建物の造りなどから、かつては赤線のような場所だったのではないかと推測します。

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 実際、昭和の温泉街は企業の慰安旅行などで押し寄せるお父さん方を相手にした歓楽街だった所が多くあります。

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 熱海や水上、上山田、瀬名などなど、そういった歓楽温泉街は湯治場とは一線を画し、全国各地に存在します。東京からのアクセスが便利な事から、高度成長期からバブルに掛けて団体客を受け入れる巨大ホテルが林立しました。

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 斜面に建てられているため、通りからは地下に潜った所に入り口があるという、怪しさMAXなスナックやパブの数々。

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 その全てが潰れて廃墟化。そりゃぁ一階のお店がほとんど潰れているんですから、当然と言えば当然。

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 斜面なので裏側は見晴らしの良い崖なのかなと思いきや、さらに怪しさを増した通路。

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 裏側にも入り口らしき物があり、風俗まがいのサービスもされていたのではないかと想像してしまいます。

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 二階の窓の造りが怪しげ。一階のお店で飲んだお客さんが二階に昇って自由恋愛という、ちょんの間みたいな感じだったのでしょうか。
 いや、今現在でも夜の伊香保を歩けば、スナックのお姉ちゃんと二階の小部屋に消えて行くなんて店が残っているかも知れません。尤も、日本人じゃない可能性がかなり高いですが。
 そう言えば昔、長野県の上山田温泉のスナックに行ったら、東京の新大久保で立ちんぼやってたタイ人女性とバッタリなんて事もありました。

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 やっと崖に面したと思ったら、ここにも遊郭建築風の建物。その建物に入った美容室もまた潰れています。

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 スナック街から石段街と並行する坂を下って行くと、絶滅危惧種にも認定されるようなストリップ小屋『銀映』があります。いわゆる、場末の温泉街のババアしか躍ってないストリップ小屋と噂の昭和遺産。

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 入り口脇にはミニレジャーセンター芦谷という看板。銀映の手前にあった施設で当然ながら既に潰れてますが、踊れるコーヒースナックというのが非常に気になる。

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 入り口の狭さが人目を憚るようで怪し過ぎます。
 嘘じゃないんだ! ストリップは本当にあったんだ!

 後編に続く。

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