荻窪と言えば北口駅前右手にあった、昭和27年創業の焼き鳥『鳥もと』が昼間からやっている立ち飲み屋として有名でしたが、近年その場所が潰れて新店舗へと引っ越してしまいました。
 昭和の荻窪を象徴していたその店舗無き今、辛うじて雑然とした雰囲気を残しているのは北口銀座街の一画のみとなってしまった。
 元来杉並の高級住宅街である荻窪に於いては、昭和の路地裏を探すのも難しくなってしまいました。

画像 016

 北口銀座街。洒落たバーなどの新しい店も多い中、大衆食堂も辛うじて残っています。大衆食堂富士、富士ラーメン、大衆割烹ふじ、この三店舗は親族経営か何かか。

画像 018

 多少なりとも路地裏感は残っています。一時期荻窪と言えば荻窪ラーメンで名を馳せ、ラーメン激戦区としても有名でした。しかしそれも一時のブームか、ラーメン店はそれほど多く見掛けなくなってしまいました。ブームに乗じて創業しても長続きせず、結局は昔から地域に愛される老舗のラーメン屋だけが生き残っているように見受けられます。

IMG_1323

 荻窪駅南口を出て線路沿いを東にひたすら歩き、青梅街道と合流するちょい手前で一本奥の通りに入ったところに、建造物としてはマニアの間でも有名な、荻窪の西郊ロッヂングがあります。駅から五分もかからない。
 前々から行こう行こうと思いながら、なかなか機会もなく先送りしてましたが、行ってみたら、やっぱカッコいい建物です。金の文字が素晴らしい。手前はアパート、奥は割烹旅館となっております。

IMG_1327

 こちらは旅館側。このアパートに住んでる住人が羨ましいです。

画像 014

 駅から少し離れて荻窪団地。
 6年以上前、荻窪の住宅街の中の現場に仕事に行っていた時、このビジュアル的にそそられる団地を目にしていました。

画像 006

 先日『もやさま(TV)』でたまたまその建物が映り『まだ残ってたのか!』と言う衝撃と共に、向かい側で新築工事が進んでいるのを観て『じきに取り壊さられる』と言う危機感を感じ、記録として残さなければと言う衝動に駈られました。

画像 007

 写真は昭和33年竣工された公団住宅(現・UR)の単身住宅棟の共用廊下側であり、この無機質なデザインと『への字』の構造が得も言えぬ雰囲気を醸している。
 老朽化が激しく、所々割れた窓ガラスがベニヤで目貼りされており、痛々しくもある。

画像 008

 この建造物に対しビジュアル的に萌えるのは私だけか?ww